【Church Of Miseryワンマン2018~クリーンに綺麗に泥酔するには彼らの音楽を~】

【Church Of Miseryワンマン2018~クリーンに綺麗に泥酔するには彼らの音楽を~】

参照:https://www.facebook.com/churchofmiserydoom/photos/a.576524699069444/1889364137785487/?type=3&theater

快楽を求めた結果、法を犯してしまい、逮捕。なんてニュースをたまに見聞きするけれど。

皆、音楽を聴こう、音楽を!

音楽は芸術品。

音楽はミュージシャンの表現の賜物であり、皆が楽しむエンターテイメント。

音楽は合法。

どんなに浸って没頭して楽しんでも、何の問題も無い。

少しのビールやウイスキーを楽しみながら、心地良い音楽に酔いしれよう!

音楽に身を任せ、揺れ、踊り、走り、拳を上げ、叫び歌うんだ!

何の問題もなく、クリーンに綺麗に、快楽を感じる方法は、音楽を楽しむこと。

レコードを聴こう、そして、ライヴハウスへ行こう。

音楽の種類も多種多様なので、気持ち良い具合もいろんな類があるが、今日ご紹介するのは、その中でも異様で刺激的。

最初こそ取っ付き難いかもしれないが、ハマればもう抜け出せず、泥酔してしまうような音楽。

それは、Church Of Misery

世界ツアーや海外のフェス参戦も何度も行ってきた、日本のロックンロールバンド。

2018年ラストライヴは、12月22日(土)に渋谷cycloneで開催された、彼らのワンマンだった。

そこで感じ得た空気、雰囲気、心地良さを振り返り、この手の音楽を聴いたことのない音楽ファンの皆さんに、音楽で酔っ払えるバンドを紹介します。

(参照:http://www.churchofmisery.net/news.html

ハードロック・へヴィメタルという音楽自体、マイノリティーだが、彼らが属するドゥームメタル、ストーナーロックと呼ばれるジャンルはもっとマイノリティー。

メタルファンでも聴かない人が多いジャンルだから、一般の音楽ファンの皆さんは聴いたことも無いし、イメージもつかないと思う。

簡単に言えば、

「遅いことを美学としたロックンロール。ゆっくりゆっくり、轟音が五臓六腑に響く音楽」

僕なりにイメージで言うと、

「ウイスキーのお湯割りを一口呑むと、脳みそから爪先まで酔っ払うような音楽」
という感じ。

アルコール度数高めの刺激的な飲料。

欧米人に比べあまりアルコール耐性の強くない日本人にとって、最初は慣れないが、
ハマれば一途に好きになる酒。

それを水やソーダではなく、お湯で割ることで、まろやかさととろみが増し、情熱が強くなる。

それをゆっくり、じっくりと口から全身へ注ぎ込み、じわりじわりと味わう。

さすがアルコール40度の酒、たまにピリッと刺激を感じる。

少し酔ってきたかな?というタイミングで踊ろう、仲間たちと頭を振り、身体を揺らし、ステップを踏むんだ。

すると心地良くなり、顔は赤く笑顔に、身体は暖かく気分最高…

こんな感覚になれる音楽が、ドゥームメタルと呼ばれる類であり、今回紹介するChurch Of Miseryだ。

結成23年目。

メンバーチェンジを繰り返すも、ベースでありリーダーのTatsu Mikami氏を中心に走り続け、ドゥームというジャンルの第一人者であるリー・ドリアン率いるレーベルからもアルバムをリリースし、世界中のフェスを廻り、ツアーを繰り返すバンド。

海外でも熱狂的なファンが非常に多く、今回のワンマンは渋谷の老舗ライヴハウスではあるが、外国人のお客さんが大勢いた。

まずは彼らの音楽を聴いてもらおう。


Church of Misery / El Padrino (Adolfo De Jesus Constanzo) Live at 20000V 28 Dec 2013

じわりじわりと重い音が脳内を蝕んでいき、ヴォーカルが刺激を与える。

5分ほど経ち、Church Of Miseryの音楽による侵食が終わると、突然古き良きロックンロールのテンションに変わり、心躍らす。

ギターはブルージーに駆け抜け、ベースは浮遊する。

気づけば、僕らリスナーは頭を振り、左右に、上下に跳ねながらリズムを取り、踊り明かしている。

彼らの音楽性の魅力が凝縮された一曲。今回のワンマンもこの曲からスタートした。

どうだろう。

僕が書いた「ウイスキーのお湯割りで酔っ払う」感覚をお分かり頂けただろうか?

彼らはライヴでどんどん曲を広げていく。

グルーヴを感じ、気の赴くままに弾き続ける。即興演奏の妙だ。

実は、彼らの音楽はドゥームというジャンルの中でも意外と取っ付きやすい。

それは、

①ドラムス、②ギター、そして③曲が、1960年代~70年代に世界中を楽しませたハードロックバンドに非常に近いからかなと、今回ライヴを観て再認識した。

【①ドラムス】

どれだけギターやベースが即興で延々と弾き続けてもしっかりと着地できるのは、一定のリズムをキープするドラムスのおかげ。とは言っても決して機械的なリズムマシンではなく、非常にふくよかで柔らかく、有機的。

世界中を魅了した伝説のハードロックバンド、LED ZEPPLINのドラマー、ジョン・ボーナム。多くのロックドラマーが影響を受けた彼のドラムスに似ている。

【②ギター】

ギターソロをじっくり聴いてみよう。非常にブルーズの影響を感じる。

もっと言うと、ブルーズを基調としたハードロックバンドだ。

まさに、この夜、ギターのYasuto Muraki氏が着ていたGRAND FUNK RAILROADという1970年代に大活躍したアメリカの骨太ハードロックバンドだ。

この時代、多くのこの手のバンドが世界中を魅せたのだが、同じ匂いがした。

また、左手の指に小瓶を嵌め、スライドギターまでカマすんだから、最高!!

我々は、気持ち良い高揚感のあるブルーズに笑顔で燃えていく。

【③曲】

ドゥームバンドの中には、延々と遅い重い音楽を繰り返すタイプも多いが、彼らは違う。

けっこう起伏に富んだ展開を見せる曲が多く、旅をしているような感覚に陥るんだ。

つまり、Church Of Miseryは、ロックンロールバンド。

これら3点から、意外にも1960~70年代に世界中で楽しまれたハードロックに通じる点が多いことから、Church Of Miseryの曲は親しみ易く、

オープニング曲で心を掴まれたらもう後は魂を預けるだけで、2時間があっという間に過ぎ去った。

さてさて、残るは、④ベースに⑤ヴォーカル。

【④ベース】

基本的に楽曲の基礎を築く楽器なのだが、ドラムスと同様、ベースも有機的。

ゴリゴリ、ブリブリとした音でしっかりとリズムを刻むのだが、真逆の自由さを感じさせる。

心の、感情のままに暴れ回る。4弦の楽器から音が飛び上がり、会場の空気全体を揺らし、聴き手の魂を浮遊させるリズムを作っている。

ギターやベースのエフェクター(音を加工するもの)に、「ワウペダル」というものがある。

これは、空気を混ぜて、音をゆがませるのだが、ベースのTatsu Mikami氏は、めちゃめちゃワウペダルを踏みまくり、これでもかとばかりに音を浮遊させる。

また、弾き方も面白い。

左手の弦を掻き鳴らす手も、親指と人差し指でピックを持ち掻き鳴らしながら、小指や薬指も使い、非常に器用にベースを演奏する。

こんな自由なのにバンドはブレず、統一感があるのは、さすが息の合った熟練者集団といったところ。

【⑤ヴォーカル】

オーガニックで柔軟なヘヴィ極まりないロックンロールに浮遊感溢れるリズム。

これらをバックに、ヴォーカルは曲に、狂気な凶器であるパフォーマンスを与える。

ヴォーカルであるが、ポイントは声だけではない。

【其の壱】

パンキッシュで、吐き捨てたような声。

【其の弐】

ジャンキーのような振る舞いは、背中に受ける演奏に酔っているよう。ウイスキーに似た毒のある曲が身体に染み込み、千鳥足、フラつき、時に膝から崩れ落ちる。

【其の参】

時に我々観客に黒魔術をかけるような仕草をするのだが、これは新たな刺激、テルミンを演奏しているのだ。

テルミンとは、1919年ロシアで生まれた電子楽器で、空間に手をかざし、幻覚のような音を出す、人工的なのに神秘的な楽器。

テルミン - Wikipedia

テルミンの音を聴いてもらおう。

テルミンを使っているロックバンドはたまにある。

海外では、ハードロックの元祖にしてレジェンド、LED ZEPPELIN。

そして現代ブラックミュージックシーンの重要人物であり、SUMMER SONICにも出演経験のあるD'Angelo。彼らのテルミンの使いっぷりは、こちらのサイトで!

日本では、人間椅子。

青森出身でカルトなテーマでオーソドックスな70年代ハードロックをプレイする、今年31年目のベテラン。一瞬ではあるが、テルミンを演奏している映像を見つけた。


人間椅子 ライブ盤(CD2枚組)「威風堂々~人間椅子ライブ!!」

1分14秒から数秒だが観られる。

テルミンによるノイズを巧みに操り、宇宙空間のような幻覚を表現した。

これらChurch Of Miseryの魅力を踏まえ、最後に、この夜に演奏された曲の中からいくつかの映像を観てもらおう。

Church Of Miseryファンの方々は、お馴染みの楽曲かもしれないが、楽しみ方を知っているので、身体が自然と踊り始めるに違いない。

Church Of Miseryが初めての方は、まず、構えることなく聴いてほしい。そして心を、身体を、委ねてほしい。

これが、音楽に酔うということ。クリーンに、気持ちよくなる方法だ。


Church of Misery - Killfornia/I, Motherfucker || live @ Roadburn / 013 || 14-04-2012


Church of Misery "Brother Bishop" (OFFICIAL VIDEO)


20171223 Church of Misery at Shibuya Cyclone 1/2

“Confessions of an Embittered Soul (Leonarda Cianciulli)”
“River Demon (Arthur Shawcross)”Live @ Shibuya Cyclone 23rd Dec, 2017

2曲続けての映像。2曲目は特に好き。なんてったって、踊りまわれるから!

クラブでかかったら、最高にテンション上がるんやけどな~笑


Church Of Misery - Murderfreak Blues
最後はテルミンも堪能できる、へヴィでスローなナンバーを。

この夜のライヴも、これが本編ラストだった。

この次、1度目のアンコールで2曲演奏するも声援が鳴り止まず。

2度目のアンコールでは、ドゥームメタル創世期から活動するレジェンド、SAINT VITUSのこの曲で締め!


Saint Vitus - War Is Our Destiny (Official Premiere)


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