【Crocodile Bambie 1st album”Bloody Tree”~聖地巡礼の旅~】

心底待ち望んだバンドの1stアルバムには、たくさんの有機的なサウンドが。

穏やかな起伏から成る、予想つかぬ展開のメロディーとなり。

気持ちの良い、どこまでも広がる景色を見せてくれる。

僕はただただ幸せだった。

Crocodile Bambieは、2013年5月22日に、1stEP“Flexible Vegetable sをリリース。

ストーナーロック、サイケロック、デザートロックという、日本の音楽シーンには稀有な類のバンドの登場に、この手の音楽を愛する我々は狂喜乱舞。

今や入手困難と言われているそのEP。

幸運にも持っているファンは、何十回、何百回と聴き込みながら、新たな作品を待ち。

新たにバンドの虜になったファンは、早く音源を手に入れたいと、新譜を心待ちにした。

月日は流れ、6年後の、同じく5月。

2019年5月29日。

待望の1stアルバムをリリース。

約4年間に渡り、丹念に作り込まれた結果、傑作が誕生した。

収録された9曲は、バンドのボスであるベース/ヴォーカルの安井義博氏の、アメリカでの経験から得たインスピレーションを基に書かれているという。

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彼のもう一つのバンドが、OUTRAGE

2003年12月、彼らはアメリカにいた。

ヴォーカルが去って、4年が経った頃。

一時期、活動の場をインディーズに移したが、再びメジャーとの契約を掴み、新たな一歩を踏み出す大事な頃。

憧れのレコーディングスタジオへ旅立ち、自分たちのやりたい音楽を自由に奏でた。

そのスタジオとは、デザートロック、ストーナーロックの聖地、Rancho De La Luna

完成したアルバム、Cause For Pauseは、従来のOUTRAGEとは音楽性がガラッと異なるものの、太いロックンロールを多彩に聴かせる傑作となった。

その時の、伝説のスタジオで過ごした経験が彼の創造性を刺激し。

16年の時を経て、Bloody Treeという作品になった。

Crocodile Bambieの魅力は、

オーガニックなサウンドが連なって生まれるメロディーで、

風景・景色を見せてくれるところにあると思っている。

1st EPはリゾートの海辺で仲間や動植物と過ごす1日を僕に見せてくれた。

詳しくは、こちらのブログを読んで頂きたい。

【Crocodile Bambie~地球との一日、浜辺にて~】
1日は瞬く間に過ぎる。 「1日=24時間」だけれども、会社へ行き、仕事をしていたら、一瞬で過ぎ去り、疲労だけが残る。 年齢を重ねるにつれて、1日、1週間、1か月、1年と、時の過ぎゆくスピードがどんどん加速していく。 そんな緊張した心身を緩める為に、癒しを求めて旅に出たくなる。 ゴールデンウィークや夏休み、正月になれば、ハワイやグアム、バリ、モルディヴにニューカレドニアなど南国のビーチ、リゾート地へ出かけ、 広がる青空と大海原に身を委ね、癒されに行く人が多いことをみると、同じように感じているのは僕だけではないだろう。 都会は非常に快適で、何でも備わっていて、便利だ。 けれども、人が本当に心地良いと感じる場所は、自然であり、オーガニックな環境なんじゃないかな。 ビーチで過ごす1日を夢見るも、お金や時間、家庭。いろんな事情でそう簡単に旅行には行けないもの。 そんなあなたに、今日のブログをお届けしたい。 「音楽で旅ができること」 そして、 「仲間と一緒に自然と戯れる雰囲気を味わえる音楽がある...

景色を見せてくれるバンドが放つ新譜は、アメリカへの旅の思い出…

「そうだ、聖地巡礼をしよう!」

Bloody Treeを聴きながら炎天下にランニングをしていた時。

一筋の緩やかな風が吹いた時。

そんなアイデアが閃いた。

Google Mapを駆使し、Googleで立ち寄ったであろう地を画像検索し。

日本からRancho de la Lunaまでを旅し、そこで過ごした日々を妄想する。

Bloody Treeの曲が描く風景を探し、イマジネーションを刺激しながら、音楽から感じる物語を書いてみる。

今回はこんな感じ。

僕のブログならではの、アルバムレビュー。

「音楽は耳で観る映画」と考える僕ならではのアルバムの楽しみ方。

Bloody Treeを聴きながら、OUTRAGEのアルバムCause For Pauseを制作した旅を、妄想してみよう。

さぁパスポートを手に、飛び立とう!


(参照:http://www.wallacevanborn.be/arrival-in-the-dark/)

バンド…

音楽…

レコーディング…

気づけば楽器を持ち、作曲しながら、ソファーで寝落ちていた。

夢の中で見たモノクロームの景色は、サイレント映画のような風景。

広がる荒野に、まばらに生えるヨシュアツリー。

デザートロック、ストーナーロックの聖地である。

スタジオ“Rancho De La Luna”の看板は一筋の風を受け。

ギシギシと錆びついた音を立てて揺れる。

そして、砂漠の妖精(=Desert Pixie)が飛んできてこう呟いた。

「トランキーロ、あっせんなよ。肩の力抜いて、自然のまま。音楽を演奏しよう」

気づけばパスポートと楽器を手に。

仲間と空港へ。

向かうはLA。

どうなるか分からない。

I don’t know。

自然のど真ん中で、自由を感じ、地球を感じ、ありのまんま。

感じるままに演奏しよう。

憧れのスタジオでレコーディングできることにワクワク、ドキドキ。

乱気流で飛行機が揺れるも。

(ドラムが盛り上がり、ベース、ギターも炸裂し、ロックンロール)

無事に到着。

ゆっくりと飛行機は滑走路を歩み、バンドを、乗客をアメリカの大地へ誘った。

(穏やかなメロディーの中)

Track #2: ”La Luna”

(参照:https://hiveminer.com/Tags/lax%2Cmoon/Recent)

到着したのは夜。

多くの人で溢れる空港。

いろんな国の人たちで溢れる空港。

タクシーに乗り少し、夜のドライブ。

今夜は空港近くのホテル。

12時間以上のフライトで疲れているのに、寝付けない。

ビール片手に外へ出ると、広い夜空に大きな月(=La Luna)。

憧れのスタジオはもうすぐそこだ。

俺はもうアメリカにいるんだから、同じ空の下にいる。

そう思うと、月が愛おしく感じ。

ワクワクとドキドキが止まらないんで、ビールを一気に呑み干し。

翌日に備え、無理やり目を閉じた。

Track #3: ”Slow and Go”

(参照:https://www.google.com)

(参照:https://www.good-maguro.jp/news/blog/13538.html)

「こっから車で2時間半くらいかな。まっ、焦らずゆっくり行こうぜ(=Slow and Go)」

そう運転手はバンドに告げ、楽器とワクワクを積んだ車は、LAを出発。

さすが西海岸。

天気は最高、湿気も無く気持ちいい。

https://photos.app.goo.gl/TxHJJ5uueAYc1Bbh8

(参照:https://www.jtb.co.jp/kaigai_opt/srh/prddetail/p200006823/

アナハイムを抜け。

(参照:http://corcohighways.org/?p=5546

国道91号線を越え、国道60号線を突っ走る。

(参照:https://www.travelcaffeine.com/cabazon-dinosaurs/

1975年に誕生した恐竜のテーマパーク、「カバゾン・ダイナソーズ」を横目に。

少し走って左折。

(参照:https://www.thearmchairexplorer.com/california/twentynine-palms-highway

残るは、国道62号線を真っ直ぐ。

都会から離れ、何にもない荒野。

心地良い風を受けながら、アメリカのデカさを感じるばかり。

(参照:http://joshuatree.guide/restaurants)

Crossroads Coffeeを左折し、あと2度左折すると…

無事、念願のRancho De La Lunaに到着。

(参照:https://popturf.com/locations/music/queens-of-the-stone-age-foo-fighters-earthlings/rancho-de-la-luna

Track #4: ”Twist”

(参照:http://jahimagenes.blogspot.com/2013/09/fondo-de-pantalla-abstracto-botellas-de.html

青空の下、サングラス。

そしてボトルを一本選び、ショットでクッと。

このエフェクターを駆使した魔法のインストゥルメンタルは、ギターの岡氏作曲。

もちろん、曲の主人公が選んだのは、彼が愛飲するジャックダニエル。

アルコールが全身を駆け抜け、

空を見上げると、陽の光。

空がゆっくりとねじれていき(=Twist)。

魅惑の世界へと誘われる…

Track #5: ”Turn Around”

(参照:http://joshuatree.guide/top-10-tips)

レコーディングも順調に進み、

伝説の音楽をたくさん生み出している、スタジオの皆さんとも仲良くなったある夜。

一日の仕事が終わり、皆でBBQ。

その後、1人で外出て夜空を見上げた。

日本では感じたことの無いほどの星の数と広大な空。

なんとなくゆっくり回ってみる(=Turn Around)と。

ちょっと逆らって左回り、反時計周りに回り続けてみると。

いい感じに酔い、トリップ。

Track #6: “Bloody Tree”

(参照:https://www.trover.com/d/1mCuh-joshua-tree-national-park-riverside-county-california

ある朝、皆よりも早く目覚めた。

快適とは言い難いベッドを出て、1人外へ。

目の前に広がるのは、昇る日に照らされ真っ赤なヨシュアツリー(=Bloody Tree)。

荒野にしっかり地に根を張りそびえ立つヨシュアツリー。

神々しい木々に強い生命力を感じる。

静かな朝。

地球に、自然の摂理に負けず、堂々と立ち尽くす、陽を浴びたヨシュアツリーを拝み。

心を落ち着かせ、ベースを弾く。

今日も心のまま、気持ちの赴くまま。

バンドを感じ、地球を感じ、弾こう。

Track #7: “Campana de Venado”

(参照:https://www.trekwarrior.com/deer-hunting-guide-basics-tips-gear/

夢の中は、霧の中。

一頭の鹿がゆっくりと、数メートル先を横切る。

決して人間に危害を加えることも無く、ゆっくりと自分のペースで。

首に飾られた小さな鐘が、響き渡る。

それは神のお告げなのか。

霧は一段と濃くなり鹿はどこかへ。

神秘的な、ミステリアスな一時。

これもまた、Track #4と同様、ギターの岡氏によるインストゥルメンタル。

肩の力を抜いた、ゆったりと弦を掻きむしる上を。

恐らく彼が開発したであろう魔法の箱(エフェクター)で神秘的な。

ギターのトーンを聴かせる曲。

Track #8: “Get Action”

(参照:https://www.kcet.org/shows/artbound/rocks-not-so-secret-musical-hideaway-rancho-de-la-luna

(参照;https://www.kcet.org/shows/artbound/rocks-not-so-secret-musical-hideaway-rancho-de-la-luna

(参照;https://www.kcet.org/shows/artbound/rocks-not-so-secret-musical-hideaway-rancho-de-la-luna

(参照:https://www.wildlandtrekking.com/blog/getting-know-joshua-tree/

(参照:https://rootsrated.com/stories/insider-s-guide-to-joshua-tree-national-park

ここに来てもうすぐ3週間。

憧れのスタジオで演奏して。

友達が日本から遊びに来て。

BBQして、呑んで。

憧れのミュージシャンも遊びに来て。

BBQして、呑んで。

本当に幸せな日々。

しかしもうすぐこの生活も終わりを迎える。

この日々を単なる思い出にせぬよう。

動こう(=Get Action)。

大地を踏み。

ヨシュア・ツリーに触れ。

岩山を登り。

大空を感じ。

太陽を浴び。

星を眺め。

スタジオを堪能しよう。

頭だけじゃなく。

身体にも記憶させる。

この感情を身体に染み込ませて。

自然を感じ、リラックス。

地球を感じ、ありのままに。

やりたいことを、感じたことを。

ただただひたすら、音楽にしよう

Track #9: “Change”

(参照:https://en.wikipedia.org/wiki/Bottom_of_the_Hill

(参照:https://www.spacebase.com/en/venue/bottom-of-the-hill-7703/

(参照:https://www.yelp.com/biz_photos/bottom-of-the-hill-san-francisco?select=nPdiTcUBMVg5_36oJLpaGQ

レコーディングは無事終了。

スタジオの方々に、感謝とまた戻ることを告げ。

スタジオを後にし、バンドと機材を積んだ車はサンフランシスコへ。

今夜はパーティー。

友人の手配で、ライヴができることになった。

夢の地でのレコーディング。

そしてアメリカのライヴハウスでロックンロール。

本場、アメリカのロック野郎たちとバカ騒ぎ。

リラックスして爆音を奏で。

(参照;https://www.yelp.com/biz_photos/bottom-of-the-hill-san-francisco?select=MthFJpLhcdrVcj9CQVgVvw

アルコールもどんどん。

酔いが回りに回り。

トリップ。

見渡せば、いつもの仲間。

しかし見渡せば、アメリカ人。

ここは名古屋?

いやアメリカ?

爆音の中酔いが回り、もう何が何だか分からなくなってきた。

何が本当で、何が嘘か。

ここはどこ。

どこのライヴハウス?

これは現実か、幻か。

もういいや、そんなことどうだっていい。

気持ちいい音楽に乗って踊ろう。

どんどん迷宮に落ちていくが。

楽しもう、踊ろう。

デヴィッド・リンチの映画のようなミステリアスな浮遊感に酔っているうちに。

突然、パタン…と物語が終わる。

ブラックジョーク、エクストリームなジョーク。

(参照:http://annyas.com/screenshots/the-end-titles-warner-bros/

『新・今日のいちまい「Cause for Pause」』
今日もいきましょう「新・今日のいちまい」!コレ、OUTRAGEで「Cause for Pause」。2004年発表のバンド9枚目のアルバムアメリカ、Joshu…

もう何十回と聴いているが、飽きない。

いろんな音楽を吸収した。

そしていろんな経験をした。

映画や車、景色といろんなものからインスピレーションを得た。

大人の最高の遊び。

本当に素晴らしいアルバム。

今度は、この音楽を生で体験したい。

名古屋ではレコ発、リリースパーティーを行った。

大阪でも決まった。

東京はいつだろう。

もし叶うことなら、このアルバムのリリースツアーを全国でやってほしいな。

この幸せに満ちた音楽を全国へ届け。

その時に得たインスピレーションを基に。

2ndアルバム…

ちょっと気が早いな。

まずはライヴ。生で体験したい、そこでどんな景色が見えるのか。

考えただけで、ワクワクが止まらない。

その日を心待ちに。

#crocodilebambie #bloodytree #stonerrock #desertrock #クロコダイルバンビ

この記事を書いた人
音楽ライター「監督」

音楽ライター。昭和の末に生まれ、平成の大阪で育ち、革ジャンを羽織り、ロックシャツを着て、ベルボトムに下駄で東京の街を闊歩する。「音楽は耳で観る映画」をテーマに、音楽から感じるイメージを文章にし、ライヴレポートやライナーを書いています。

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